この内容は、一般社団法人倫理研究所の月刊誌『新生(しんせい)』(読者数10万部)に「治る力」をテーマに2ヶ月間寄稿した記事を、さらに加筆・編集を加えたものです。
私は、鍼灸マッサージ・高度整体治療院の三代目、山田晃三です。
現代医療や既存の健康法が限界を囁かれる中、なぜ私の治療院には、遠方から「片道3時間かけてでも通いたい」という患者様が集まるのか―――。
そこには、「1,000年先まで残したい」と願う【次世代の医療】、そして【文化レベルの医療】の創生という、私の揺るがない信念があります。
この壮大なテーマについて、数回に分けてご案内いたします。皆様の人生における良き転換点の一助となれば幸いです。
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病気を改善し健康を保つ上で大切なのは、身体(湯呑み)の中身(疲れ等)がどれだけ入っているのかを段階的に感じ取れるようになることです 。
そのために必要なのが、意志力に頼る「努力」ではなく、自動的に自分の身体の状態を観察する「習慣」という仕組みです。この先、具体的な習慣の仕組みづくりに入ります。この「観察の仕組み」こそ、あなたを「再発のループ」から救い出し、望む健康を創り出すための「最強の自動操縦システム」となるでしょう。
重要なのは、痛みやシビレが生じる前に感じる〈なんとなくの違和感〉(スジが張る、むくむ、動きが重たい等、なんとなくスッキリしない感じ)を、具体的に意識して感じ取り、見過ごさない習慣を身につけることです 。
中身が見えない湯呑みが、自分でも客観的に身体の状態が捉えられる「透明グラス体」へと変わる イメージです 。
あなたは毎日、すでに多くの「習慣」を実行しています。起床時や洗面時など、毎日決まって行なう動作を、自分の身体の中身(湯呑みの残量)をチェックする〈トリガー(引き金)〉として設定します 。
【例1】 | (トリガー) 〈起床してベッドから起き上がるとき〉または〈洗面時〉など |
(新しい習慣) 具体的に身体のどの部分にどのような違和感を感じているのかを観察する
|
【ポイント】
ここでは、「昨夜、暴飲暴食したから」「最近寝不足だから」など、違和感に〈原因を探す〉や〈意味つけ〉や〈理由つけ〉を安易にしないことです 。
ただ、客観的に状態を捉えることだけに集中します。
観察する習慣を磨くことで、あなたは自分だけの「病気の発生パターン」に気づけるようになってきます 。
【例2】 | 【お腹が冷える】 → 【背中が丸くなる】 → 【首や肩が凝っているな】 |
というように、繰り返している自分の身体のパターンに気づけるようになります。
この「観察の仕組み」を構築することで、あなたは自分でも客観的に身体の状態が捉えられるようになります。湯呑みが透明グラスへと変わるがごとく、蛇口から注がれる量(疲労や負担)が減っていき、病になりにくく、疲れにくい身体へと変わっていきます。
病気や病名に囚われて慌てることなく、身体に起きている違和感を捉え、素直に生活を振り返り、見直す実践を行なうことです。これが、自ら病気を活かし、自ら健康維持増進を創り出すための、誰にも裏切られない「最強の仕組み」なのです。
1. 序章「また痛くなりました」三代目治療家が陥った『治せない』迷路
2. 第1章 そもそも病とは何なのか? 病は敵か、それとも…
3. 第2章 病はどこから来るのか? 「過去の選択」が生み出す結果
4. 第3章 人生のカーナビゲーション ~病の警告音に耳を澄ませる
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6. 第4章-2「意志力」を介さず「湯呑み」の残量を知る最強の仕組み